歴史ある奈良県には古い寺社がたくさんあります。
中でもパワースポットとしても名高いのが天河神社。
今回はこちらに行ってきました。
天河神社とは
一般的に天河神社と言われていますが、本当は「大峯本宮天河大辨財天社」といいます。
その歴史には壬申の乱の際に天武天皇の逸話や弘法大師の遺品が奉納されているなど、とても古い歴史をもっている神社です。
主祭神は市杵島姫命。神仏習合では弁財天となっていたそうです。
芸能関係の神様としても有名です。
奈良の吉野から和歌山の熊野へ抜ける途中の天川村にあり、スピリチュアル界ではとても強力なパワースポットになっているそうです。
確かに吉野も熊野もその筋の力はありそうです。
そして、ここにはかの有名な浅見光彦も訪れて事件を解決したという、その現場でもあります。
パワースポットとしての天河神社
天河神社のパワーっぷりで有名なのは「呼ばれないと行けない」という伝説にあります。
「縁がない人はたどり着けない」とか「行くつもりはなかったのだけど、着いてしまった」など噂が噂を呼び、この令和になってもまことしやかに言われている神社です。
また、鳥居の先にある橋にはゼロ磁場があるとか天から降ったという石があったりUFOをよく見るという話もあることで、スピリチュアルでも重要視されている場所です。
吉野と熊野と高野という日本三大霊場を結んだ三角形の中心にあるというのも不思議な気持ちになります。
私にはそんな力はありませんが、なんとなくパワーをもらえそうな気がしてくるところです。
そんな私の天河神社
その日は天気が良く、早起きもできたのでどこか行こうと考えました。
大阪からだと東西南北どこへでも行けます。
でも、日帰りだと行きたいところがない・・・。
行きたいのは中部地方の道の駅ですが、今回は車中泊するつもりがなかったのでそこまで足を延ばせませんでした。
それなら近場で・・・と思いましたが、なかなかピンとくるところがなく思いあぐねていました。
そんな時は奈良の吉野です。
私は東吉野村にある丹生川上神社によく行くのです。
今日は行きたいところがないから丹生川上神社の神様にご挨拶にいこうかな・・・そう思いながら朝マックを食べていた時でした。
急に天河神社を思い出したのです。
吉野から熊野にかけてはお気に入りの場所でドライブにもよく行くのですが、天河神社は今まであまり行こうと思わない所でした。
噂によると道が狭く大変な場所にあるそうで、そこまでして行かなくてもいいかーと思っていたのです。
私は道の駅スタンプは集めていますが、御朱印は集めていません。
なので、無理に行くことは今までありませんでした。
それがどういうわけか、急に思いついたのです。今、思い返しても何がきっかけだったのか全くわかりません。
「天河神社に行こう」
今回はそう決めて、朝マックを食べながら予備知識として調べ始めました。
なんとなくの場所はわかります。
「天河伝説殺人事件」を読んだ時もイメージしやすいくらい「あの山道かー」なんて想像していました。
ですので、大体の場所はつかんでいました。天河神社について簡単に調べて「おお!!」とテンションがあがりました。
あの役行者(役小角)と深いかかわりがある神社ではないですか!
私はなんとなく役行者が好きでして・・・もうそれだけで行きたくなってきました。
ただ、不安なのは「呼ばれないとたどり着けない」という伝説。
うーん、呼ばれているんだろうか・・・少し不安でしたが、まあたどり着けなくても丹生川上神社に行けばいいと思い、出発しました。
山道は続く
大阪から奈良への道は生駒山地を除けば両脇には家が連なっています。
それでもどんどん道を進み、吉野に近づけば近づくほど山深くなっていきます。
しかし私は何度も吉野方面には行ったことがあるので不安はありません。
いくつかの目印となるような大型店舗を見るたびに「ここまで来たか」「次はこうなる」と予想を立てながら車を走らせます。
吉野から天川村へは山の中の道が続きますが、整備はされているのでとても走りやすい道です。
そして、何の支障もなく天河神社に着きました。
なんでも呼ばれていないと車の調子や体調が悪くなり行けなくなる・・・らしいので、そんなことはなかった私は、まさしく呼ばれていたのでしょう。
最後、駐車場がなかったときは「まさかここまで来て、実は呼ばれてないなんてないよね・・・」と不安になりましたが、無事車を停めることができました。
ちょうど結婚式をあげていらして、すぐに参拝はできませんでしたが厳かな空気と音楽でなんとなくそのあたりの空気が神聖に感じられました。
天河神社
まずは一の鳥居の隣にある末社のお稲荷さんに参拝します。
立派な、大事にされているのがわかるたたずまいです。
そのあと鳥居をくぐり、手水舎で手を清め、ゼロ磁場があるという橋を渡ります。
ゼロ磁場・・・私はあまり感じませんでした(;’∀’)
そして参拝をしたかったのですが結婚式の最中であったので、五社殿を参拝します。
五社殿は大地主大神、天神大神、大日靈貴神、大将軍大神、龍神大神の五つの神様を祭ったものです。
そのあと、古語みくじを引きました。
これはこの神社特有のもので、日本の古語でかかれたおみくじです。
いやー難解でした。まあ末吉だったのとなんとか読めた中身が悪くはないようでしたので、ほっとしました。
この古語のおみくじは難解のため、ネットに解説するサイトがあります。
天河大弁財天社のおみくじの意味https://nagomeru.com/tenkawajinja-mikuji01/
私は25番でした。
天河神社おみくじ 25番
『末吉』
増荒雄装立而(マスラヲノヨソヒタタシテ))
堅井庭蹶散神御(カタニハヲクエハチカスムミ)
稜威可毛(イヅカモ)
これハ思ひの外におとろく事あるの兆しなり しかしながら心を真心にまもりうこかざる時ハいなかる災ひもより付事あたハず ずいぶん心をたけだけしくもちてかりそめにも引きこみしあんずべからず 風にむら雲をはらふが如し
▲此みくじにあふ人ハ天照す大御神を信心すべし
▲病事ハ十に八九ハほんぷくすべし
▲方ハいぬゐのかたよし
▲まち人きたる
▲うせもの出べし
▲家づくりわたましよめとりむことりげんぷくよし
▲旅立さわりなし
▲あきなひかひものよしうり物いそく時ハわろし
▲くじそしよう叶ふべし
▲生死五分生五分死べし
▲しやうぶ事ハ向ふ處かたずと云事なし
▲何事もはじめハはかばかしからずといへどもふかきあやまちハなしつよき事にハよしよわき事ハわろし
意味
このおみくじは、想像していなかったようなことが起こり驚くことがある兆しです。しかし、動揺することはありません。心を真っ直ぐに誠実を維持して、あわてて行動しなければどんな災いにも影響を受けません。とにかく心を強くもって、ふさぎ込んだり不安がったりしてはなりません。それさえ出来れば、空の雲を風がなぎ払うように晴れやかになるでしょう。
・このおみくじを引いた方は天照大御神を信心しましょう
・病気は100%のうち、80~90%は回復するでしょう
・方角は北西が良い
・待ち人は来る
・無くした物は出るでしょう
・家の新築、引越し、結婚、独立は良い
・旅立ちは問題ない
・商売は買いはよい、売りは急ぐと悪くなる
・裁判事は思うようになるでしょう
・生死にかかわる事は50%は生きられるでしょう。
・勝負事は、負けなし。勝負は勝てます。
・何事も初めは顕著にうまく言っているとはいえないでしょうが、大きな失敗や問題は起こりません。心を強く持っていればよし、逆に心弱くあるときには悪くなります。
近くのカフェへ
天河神社の一の鳥居のすぐ隣にはカフェがあります。
organic cafe nayaさんです。
店内と道を挟んで反対側にはお庭を眺めながらのんびりできる座敷もあるようです。
私は店内でおいしいわらび餅とくずもちとアイス抹茶のセットをいただきました。
静かな時間が過ぎて行って本当にまったりできます。
わらび餅もくずもちもすごくおいしくて、黒蜜ときな粉がとっても合います。
暑かったのでアイス抹茶にしましたが、これがもうぴったり。
ほろ苦く、上品な黒蜜と信じられないくらいマッチしました。
幸せだなあ・・・とそのおいしさをかみしめました。
ところで、天河神社。
もしかして参拝できないってことは呼ばれていない?!
少し不安になってきました。
まぁ、ここまでこれたのはよかったということでもう帰ろうかな・・・。
やっぱり呼ばれていました
もう、帰ろうかな。
そう思ってカフェを出ました。
まだかかるようだったら、これはご縁がなかったということ。
仕方がありません。こんな仕打ちもあるのねーーー。
なんて思ってもう一度境内に行ったら・・・結婚式が終わって参拝できるようで列ができていました。
これは行くしかない!
私も列に並びました。
少しずつ進み、拝殿の様子が見えてきました。
拝殿のとなりに神楽殿があり、そこで本日の主役の新郎新婦が写真撮影の真っ最中でした。
古式ゆかしく男性は束帯、女性は十二単です。
なんともお美しい。新郎新婦どちらもそのお姿の美しさで輝いて見えました。
さて、参拝もやっと私の番になりました。
私は柏手を打ち、首を垂れて神様にお祈りしました。
終わるところで、五十鈴を鳴らすのを忘れていました。お祈りの後で申し訳程度に揺らしたのですが・・・まぁ、いいかー。
そのあと、拝殿の先の階段を下りていき、その先にある役行者堂をお参りしました。
詳しいわけではないのですが、なんとなく役小角には強く惹かれるものがあるのです。
こうして私の天河神社参拝は終わったのでした。
私は駆け足で真ん中のところだけ行ったかんじでしたが、実は天河神社の参拝スポットは周辺にたくさんあるようです。
しっかり調べて再度行ってみたいと思います。
丹生川上神社下社
天河神社の参拝が無事終わり後は帰るだけでしたが、時間も早かったので少しあちこち行ってみることにしました。
まずは丹生川上神社下社です。
私は丹生川上神社の中社はどこに行こうか迷ったときによく行っています。
ただ下社や上社はそれぞれ離れているためなかなか行くことはありませんでした。
今回は天河神社に行く途中にあったので、帰りに寄ることにしました。
もともと丹生川上神社にいこうかと思っていたのです。ご挨拶をしてもバチは当たらないでしょう。
丹生川上神社下社には御神馬がいます。そのお馬さんに軽くご挨拶をして、拝殿で参拝。
そのあと、ふと見てみると拝殿の隣に大きな欅があり、ご神木となっているとのこと。
「心穏やかに祈れば一つだけ願いをかなえてくれる」とのこと。
家族と自分の健康をお祈りしてきました。
また、境内内には岩が配置されていて、蛙石と牛石と呼ばれているとのこと。
これもなでなでしながら健康を祈りました。
そのあと人形流しをしました。人の形の紙型で体の悪い所をなでて、それを水に流し穢れを払うのです。
目やら腰やら頭やらあちこちなでて、なんとかしてくれーと流しました。
これでよし!私の健康は守られた。
以前来たときは丹生川上神社の三社巡りをしていて、もう社務所が締まる寸前だったため大慌てで参拝したので、境内のいろいろなものに気が付きませんでした。
来てみるものですね。
祈りの滝
来る途中で気になっていたスポットにも立ち寄ることにしました。
それは「祈りの滝」です。
ここも役小角ゆかりの地とのこと。熊野山系へ行者が立ち入るときに身を清めた滝なんだとか。
こんな山の、峠に近い場所に滝があるとは驚きです。
近くには地下からくみ上げた名水があります。
だれでも自由にいただけるようになっていて、私もペットボトルと持ってきた2Lの水筒に水をいただきました。
柔らかくおいしい水でした。
途中でかったお弁当を車の中で食べて、本日の旅はおしまいです。
最後の最後まで充実した一日でした。